声楽講座 ≪ 音痴は遺伝するのか ≫ 著 高村清子

これまでに様々な生徒さんとレッスンをしてきましたが、時々、「ウチは音痴の家系で~」とか、「親が音痴だから私も音痴です」という、頭から否定的な事をおっしゃる方がいます。
 
断言しますが、音痴は遺伝ではありませんし、音痴は直ります。
 
 
かつて音感は、遺伝によって影響されると言われていたようですが、現在はそれよりも、環境的要素の影響のほうが大きいことが分かっています。
ただ、親も歌がうまいと子供もうまい場合が多く、親が音痴だと子供も音痴の場合が多かったので、感覚的に音痴は遺伝すると考えられてきたのでしょう。
 
 
では環境的な要素とは何でしょうか。
 
例えば、歌が上手な親を持った子供は、音痴な親を持った子供よりも幼少からより正確な音楽に触れる機会が多いです。
また、電池が切れかかって狂った音程のままの鳴っているオモチャ(ピアノ型やメロディが流れるオモチャ等)で遊び続けると、正確な音程が分からないまま育ってしまいます。
 
聴力というのは、生後1か月頃から6~8歳までが飛躍的に伸び、その後は成人するまでほとんど成長がかわりません(個人差はあります)。ですから、そういった不具合が多い中で育ってしまうと、音の違いに違和感なく成長するので、人から言われて初めて「音痴」と知るのです。
 
そしてさらに悪いことに自分が「音痴」だと知ると、人は急に歌うことに消極的になってしまいます。これまで大好きだったものを突然奪われてしまうので、性格的にも消極的になってしまう方が多いです。
 
 
思い出してください。自分の音楽に自信を持ってください。
音楽は楽しいものです。誰しもがウキウキするものなのです。
 
 
録音した自分の声を聞くと、「あれ?私ってこんな声なの?」と思う事、ありますよね。
それと同じで、自分の声を一番聞いていないのは自分です。
自分の声をしっかりと聴きながら、正しい音程と聞き比べることがとても大切です。
 
方法としては、ボーカルや声楽のレッスンをボイスレコーダー等で録音して、自宅での復習として聴き返すことをオススメします。(メロディの反復練習もできますし!)
客観的に自分の声を聞くという事は、「歌」という目に見えない成果を一番よく知るための良い方法だと思っています。
 
正しい発声法や呼吸法、歌い方などを見直したり、正しい音程を聞き分ける訓練を繰り返し行うことで、よほどの耳の機能的問題ではない限り、『 音痴 』は治ります!!
 
 
 
 
長らくの説明文を読んでくださって、本当にありがとうございました。
 
聞いたことはあるけれど、正確な意味を知らなかったボイストレーニング、ボーカル、声楽の違い、そしてソルフェージュとは何か、少しでも分かっていただけましたでしょうか。
 
 
習い事を始めるにあたって参考にしていただければ幸いです。
 
 
 
著  /  メゾソプラノ 高村清子








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